2025.08.20
鮮魚情報
暑い夏の涼しい(見た目の)美味しい魚!
猛暑、猛暑、猛暑 うだるような暑さの毎日です・・・・
皆様、お身体に支障はないでしょうか?
この頗る熱い季節にも美味しい魚がございます。
今回ご紹介させていただきますのは関東地方では夏の有名な魚の代名詞「タカベ」です。
この魚は分布で言うと本州から九州沿岸部が生息域なのですが、筆者の魚河岸生活25年の間に伊豆諸島以外での入荷を見たのは和歌山、愛媛、宮崎位なのです。
過去は築地市場、現豊洲市場に於いても圧倒的に伊豆方面からの入荷の多い魚だろうと思われます。
魚体そのものは最大でも25㎝程度位の小さな魚
今回はこの小さな魚の魅力について語っていきましょう。
背中は深い青みを帯びた魚体に腹側は銀白色、背中から尾ヒレに掛けて走る黄色い側線が最大の特徴です。
この魚は面白いことに鮮度が落ちていても高値がつくのです、それは何故か・・・・
この魚の利用法が焼き物! この一択なのです
筆者はその昔どうにか鮮度の良いものを見つけ刺身で食してみたのですがなんか違う? 何というかパンチが無いのです味も見た目も・・・汗
刺身にしても血合いの色合いが濃くて何とも云えず
皮下と腹回りに脂があるので皮付きであぶって食しても、如何せん皮目が厚く加減が難しく血合いが変わりやすいので見た目も悪くなりがち
それで肝心の味はというと悪くは無いのですがそれ以上でもそれ以下でも無いというのが率直な感想でした(筆者的には同じサイズのイサキやイシダイの方が美味しい・・・)
しかしそれも一塩差して焼くと一変!
焼くことによって皮下と腹から滲み出るこれでもかという脂とほのかに香る磯の匂いが暑さで参った身体でも大いに食欲をそそられます!
脂が強いからか身も固くもならず、骨は多いのですが身離れが良いせいかあまり気にはならず一口食して出るセリフは「美味い!!」
辛い夏大根の下ろしにスダチを一絞りこれが夏のビールに頗る合うんです!!
先にも述べましたがこの魚の主な水揚げ地は伊豆諸島が主流の為、島嶼から船便入荷なので鮮度の良いものを選ぶのがとにかく大変なのです。
元々大きな魚では無いのでサイズ指定も難しく鮮度の落ちも速い
いくら焼き物特化の魚とはいえこちらにもプロとしての矜持があるので何とか鮮度の良いものを探そうと四苦八苦させられるいやらしくもあるが愛らしい魚がタカベです。
では実際に調理する時のワンポイントを伝授
タカベの特徴として腹回りにラードのような脂玉を抱えているので焼くときは腹を裂かずにじっくりと焼き上げてください
急いで焼くと脂が燃えてえらいことになりかねませんので要注意です。
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